今回はソニーのピンマイクECM-PC60についてのレビューだ。
といっても、このマイクを買ったのは最近ではない。
7年前に購入し、今も現役で使っている。
買い替えないのは、特に不満もないからだ。
Amazonでもいまだに販売され、人気も高いというアイテムである。
理由は2000前後という価格帯と、その収音性の高さだろう。
ECM-PC60との出会い
より音質にこだわるために
俺はもともとゲーム実況でヘッドセットを使っていた。
だが、当時は音質等には全く拘らず、ノイズまみれの週録をしていた。
特に電気ノイズが酷かったのを覚えている。
マイクでの収録音に、常に”ジーーーーーッ”という音が入ってしまうのだ。
常に激しいBGMや効果音が流れているシーンなら気にならないかもしれない。
だが、俺はホラーゲームをプレイすることも多く、どうしてもBGMが静かなシーンが多かったのだ。
この問題はオーディオインターフェースで解決した。
マイクをPCに接続する際、より高品質な音声と大きな音量が得られる機器である。
使ったのはCreative Sound Blaster Play!2というアイテムだ。
今ではPlay!3が販売され、価格も2000円前後で手に入ってしまう。
俺はあまりの音質の改善ぶりに驚き、だったらマイクにもこだわってみようと考えた。
そんな中で、ECM-PC60というマイクがコスパで優れていることをネットの記事で発見した。
使ってみた感想
驚くほど音を拾う
まず驚いたのが、とにかく収音性が高いマイクということである。
最初はサイズがあまりにも小さいので、期待はしていなかった。
だが、大きな声を出さずとも、しっかり音を拾ってくれたのである。
当時は実家でゲーム実況をやっており、大声で話すと家族に迷惑がられた。
なので、ECM-PC60の収音性には大変助かった。
もしマイクからの録音が小さい場合、一般的には以下の対策がある。
- マイクとの距離を近くする(ポップノイズは入りやすくなる)
- マイクゲインを上げる(ノイズも上がる)
- 編集ソフトで音声調整を行う(ひと手間増える)
- オーディオインターフェースを使う
個人的にはオーディオインターフェースを使うのが一番簡単なので、お勧めしたい。
コンパクトで邪魔にならない
ECM-PC60はピンマイクということもあり、とにかく小型である。
外部ノイズに強い真鍮を採用した本体は、小さいながらも高級感もあった。
卓上スタンドもセットでついてくるので、ピンマイク、卓上マイクの両方で使えるのも嬉しい。
本体の小ささのために、コードの取り回しが面倒という問題はある。
付属の延長コードをつければ、2.5mもの長さにもなる。
だが、これは考え方の問題である。
俺は無線よりも有線のアイテムが好きだ。
手に入りやすい価格、接続が切れない安定性が魅力的だからだ。
- キーボードとマウス
- イヤホンやヘッドホン
- マイク
こういったものは全て有線を使っている。
ワイヤレスは確かにケーブルが消えるのですっきりはする。
しかし、遅延や接続解除の問題があるので、信頼ができない。
もちろん、高価なものは違うのかもしれないが、そこまでの価値観は感じていない。
残念なところ
ノイズ対策どうやっても必要
”高音質収音”をアピールしてはいるが、それでもノイズは気になる。
というか、販売されているマイクは全て”高音質”をうたっている。
ネガティヴアピールをするメリットは無いので、当たり前と言えば当たり前だが。
とにかく、ECM-PC60に限らず、マイク単体をパソコンと直に接続するのはお勧めしない。
必ず安くてもいいから、オーディオインターフェースをパソコンとの間に使ってほしい。
音を拾いすぎる
これは無指向性マイクの欠点なのだが、周囲の音を全て拾ってしまうのである。
- エアコンやPCファンの音
- 屋外の工事や電車の音
- 服と椅子がこすれる音
もっとも、これはマイクの問題というよりは、環境の問題である。
もし余計な音を拾いたくないのであれば、特定の方角の音を拾う指向性マイクがおすすめだ。
まとめ
ソニーのピンマイク、ECM-PC60について紹介してみた。
特に不満が無いので、今も現役で使っているマイクである。
2000円前後という価格と高い収音性、コンパクトなボディーは確かに魅力的だ。
ただ、音質にこだわればもっといいマイクはいくらでも存在する。
あくまでもECM-PC60は、とりあえずまともなマイクが欲しい人向けの初心者用である。