「商品の価格と使用頻度は比例しない」
これは俺がダイソンの360Eyeというハイエンドロボット掃除機を購入して学んだ教訓だ。
俺は時短アイテムが大好きだ。
一日の時間が限られている中で、自分の代わりに作業をやってくれる人がいればいい。
その空いた時間で、自分は別のことができるからだ。
今回は俺が社会人になって初めて大きな買い物をしたダイソンのお掃除ロボットについて解説する。
結論から言えば、掃除ロボットの有効性を実感できたアイテムだった。
だが、価格やバッテリーの問題があると思う。
現在は後継機種が販売されているので、そちらを載せておく。
ダイソン360eyeとの出会い
ルンバのライバル登場
ロボット掃除機と言えば、当時はルンバが有名だった。
掃除という時間の無駄としか言いようがない作業を、代行してくれる心強い存在である。
ルンバ800シリーズは、最安モデルだと5万円台というまだ手が届きやすい価格で手に入るのも魅力だった。
それに対抗する形で生み出されたのがダイソンの360Eyeだ。
同社初のロボット掃除機ということもあり、大きな話題になったアイテムである。
- ルンバの4倍という超強力な吸引力
- 全方位360度ビジョンシステムの搭載
- 室内自動マッピング機能
- スマホとつながるIOT家電
当時のロボット掃除機としては最先端の技術を詰め込んだ優れモノだった。
ダイソンからの直販価格は、税込みで14万9040円となっていた。
価格設定は強気の約15万円とルンバの約3倍である。
ダイソンはそれだけ自信があったのだろう。
冬のボーナスで一括購入
俺がこの商品を購入したのは、社会人1年目である。
自衛隊でまとまった冬のボーナスが手に入ったので、家族のために何か買おうと思ったのだ。
そして、ヨドバシで目についたのがダイソンの360Eyeだった。
「ロボット掃除機を買えば、掃除の手間が省けて助かるかもしれない」
俺はそんな風に思っていた。
ただ、俺はもともとこの掃除機の存在を知っていたわけではない。
ボーナスが入って、気持ちが大きくなっていたのもあるのだろう。
わざわざ現金を引き出して購入したのを覚えている。
というのも、学生時代から使っていたクレジットカードは、一月の上限額が10万円までだったからだ。
ただ、普通に考えれば、15万円という大金を、何の事前情報も調べずに使うのはお勧めしない。
明らかに高額な買い物だからだ。
店頭に行けば、思わず欲しくなってしまうのはわかる。
だが、一度家に帰って、よく吟味すべきである。
つかってみた感想
放置しておくだけで勝手に掃除
初めてのロボット掃除機ということもあり、最初はとにかくワクワクした。
ボタンを押すだけで、凄まじい音と共に本体が動き出すのだ。
壁にぶつかりそうになれば自動で止まり、方向転換をする。
段差も備え付けられた履帯で乗り越えるため怖くはない。
加えて、マッピングシステムによって効率的にコースを考える。
同じところを何度も往復しない仕組みができているのだ。
確かにこの技術はすごいものだと感心した。
掃除が一通り終われば、自動で充電ステーションに戻ってくる。
たまに帰還に失敗して途中で力尽きている時もあったが、それはそれで面白い体験だった。
見逃していたホコリも吸い取る
掃除機で有名なダイソンの製品ということもあり、吸引力はすごかった。
一度自分で掃除機をかけた部屋も、360Eyeに再び掃除をさせると隠れた埃を見つけ出すのだ。
これには正直驚いた。
最新のデジタルモーターとサイクロン技術を組み合わせただけのことはある。
ロボット掃除機の問題点
掃除は床だけではない
ただ、ダイソンの掃除機も長くは使わなかった。
最初こそロボット掃除機には感心したが、所詮はそれまでなのである。
一番の理由は、掃除は床だけで終わるわけではないということだ。
机の上、テレビ、フレーム、ベッド、棚、あらゆる所に汚れは溜まる。
掃除の基本は上から下へである。
高いところのゴミを下に落とし、最後に掃除機をかけるのだ。
ロボット掃除機が担うのは、最後の仕上げ部分だけなのである。
つまり、結局自分で掃除をしなくてはいけないことに変わりはないのだ。
バッテリーの劣化
確かに強力なダイソンだが、バッテリーの劣化という問題も抱えていた。
搭載されているリチウムイオンバッテリーの使用期間の目安が、2、3年なのである。
しかも、これは正しい使い方をしていての期間である。
- 過充電をしない(充電ステーションに置きっぱなしにしない)
- 定期的に使用して劣化を防ぐ
- 低音や高音の環境で使用せず、20℃から25℃前後で使う
ただ、実際はそんな理想的な使い方はできないだろう。
最初こそ使用をするが、徐々に使わなくなるものなのだ。
俺が購入した360Eyeは、3年も経たずにバッテリーが充電できなくなってしまった。
充電ステーションには通電するのだが、本体の方に電力がいかないのだ。
調べた結果、原因は本体バッテリーの劣化だと判明した。
だが、わざわざバッテリー交換に1万円前後を払うのももったいなく感じた。
そして、そこから2度と動くことは無かった。
俺が購入したダイソン360Eyeは、今も実家の部屋で眠っている。
かつて15万円もの大金を払った家電は、3年も使わずに役目を終えたのだ。
時短アイテムについて思うこと
時短家電は買うべき
ダイソン360Eyeは結果から見れば失敗したアイテムだったかもしれない。
だが、それでも時短家電は購入すべきだ。
特に日常生活で使用頻度の高いものはマストである。
- 食洗機
- ドラム式洗濯機
- 空気清浄加湿器
俺の場合、これらが該当する。
ロボット掃除機もあれば便利ではあるが、優先順位が高いというわけではない。
時短家電で時間をつくり、その時間で他のことをやるのは遥かに賢い選択だと思っている。
購入費用と目的を必ず明確にすること
ただし、購入目的と費用は必ず明確にするべきである。
でないと、ただ高額なアイテムを買って、実際はあまり使わなかったということになるからだ。
覚えておいてほしいことがある。
「商品の価格と使用頻度は比例しない」
最初のうちは価格が高ければ使わないと勿体無いとなるだろう。
だが、その気持ちは新しいアイテムという物珍しさから来ているものだ。
本当に必要だから使っているわけではないのだ。
その結果、慣れてくると徐々に使わなくなってくるのだ。
- 謎のマッサージ機
- 美容家電
- 健康グッズ
こういったものが、家には眠っていないだろうか。
家電の購入時は、必ず使用目的を明確にしてほしい。
俺のお勧めは、まずは価格が安いアイテムで試すことだ。
使用が習慣化出来るなら、そこで初めて高性能なモデルを買えばいい。
満足できているのであれば、高性能モデルは買う必要はない。
もし使わなくなったとしても、価格が安いなら痛手にはならない。
まとめ
ダイソン360Eyeの失敗談を語ってみた。
確かにロボット掃除機としては優れているし、機能も優秀ではあった。
時短家電は確かに便利なものだ。
だが、使用目的が俺の中で曖昧だったため、結局長続きはしなかった。
何か新しいアイテムを購入する際は、必ず目的を明確にしてから買ってほしい。
「商品の価格と使用頻度は比例しない」