撮影してくれる人がいない。
写真や動画を撮影する際、こんな悩みを持ったことはないだろうか?
確かにスマホのインカメラで撮影することはできる。
ただし、インカメラはアウトカメラより画質は劣ってしまう。
何より、自撮りの場合は構図が毎回同じようなものになってしまう。
そんな人に試してみてほしいのが、djiが出しているオズモポケット3である。
結論から言えば、Vlog用のクリエイター向け機材である。
自分以外の撮影者がいない時の心強い味方になるカメラである。
ただし、用途はあくまでも動画用である。
綺麗な写真も撮れるが、望遠機能が弱いという問題があるためだ。
何故オズモポケット3を購入したのか
スマホでの動画撮影がやりにくかった
動画撮影そのものは、今のスマホでも十分可能である。
外付けのジンバルをつければ、手ブレ防止も完璧な撮影用カメラの出来上がりである。
しかし、スマホでの動画撮影にはデメリットも多い。
- 撮影中はスマホが使えない(これが一番深刻な問題)
- バッテリーやストレージの問題
- ジンバルを持ち運ぶ手間
特に撮影中にスマホが使えないというのは大きい。
俺たちの生活はもはやスマホなしでは成り立たない。
ちょっとした調べごとも、全てスマホを使うことで完結させる時代になっている。
- 電車の時刻
- Googleマップ
- ディズニーパークでのチケット取得
- ラインでの連絡
- 電話
- QRコード決済
もちろん、動画撮影開始前にスマホが必要な状況を全て取り払うなら話は別だ。
しかし、実際は撮影中でもイレギュラーな事態はいくらでも起きる。
なので、スマホとは別にカメラを用意する必要があったのだ。
撮影してくれる人がいない
撮影してくれる人がいないという問題もあった。
撮影してくれる人がいるのであれば、別にオズモポケット3である必要性はない。
撮影に精通した人に撮ってもらうのが一番だからである。
しかし、現実問題として、毎回誰かが撮影してくれる訳ではない。
お互いのスケジュールが合わないことなど、いくらでもあるからだ。
加えて、その撮影者がカメラの使い方や構図、撮影目的に詳しいとも限らない。
自分の中で撮影して欲しい構図とはかけ離れた動画を撮られてしまう場合もある。
もちろん、あらかじめどんな写真が欲しいのかを伝えはする。
しかし、それを相手が正しく理解しているとは限らない。
しかも、こちらはお願いしている立場上、どうしても強く言うことはできない。
あくまでも、”撮影していただいている”からだ。
その結果、微妙な作品が出来上がるのである。
なので、一人の状態でも撮影ができるようにしないと、活動の機会は大きく制限されてしまう。
使ってみての感想
優秀な1インチセンサー
まずオズモポケット3は撮影に特化したカメラということもあり、映像がきれいだ。
撮影の質に直結するイメージセンサーがスマホに比べて優秀だからである。
このセンサーが大きければ大きいほど、撮影では有利になる。
- 受光量が増える→暗所での撮影してもノイズが少ない
- ダイナミックレンジが広がる→明暗の表現が豊かになる
- ボケ表現、被写界深度の浅さ→背景をぼかすのが簡単になる
- 高画質な画像
一般的にはスマホ→コンパクトカメラ(オズモポケット3)→一眼やミラーレスの順番でセンサーサイズは大きくなる。
もちろん、ハイエンドモデルのスマホカメラなら、同じような撮影はできる。
だが、価格がどうしてもネックになってしまうのが問題だ。
何より、スマホ一つにすべての機能を集約させるのは、便利なようで不便な点も多い。
圧倒的な手振れ補正
3軸ジンバルのブレ補正は凄まじく、非常に滑らかな映像を撮ることができる。
最近のスマホは手振れ補正機能も優秀だが、やはり物理的なジンバルには敵わない。
特徴 | スマホの手ブレ補正 | Osmo Pocket 3のジンバル |
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手ブレ補正の方式 | 光学式 & 電子式 (OIS, EIS) | 物理的な3軸ジンバル |
補正精度 | 日常利用に十分な精度 | プロフェッショナルな滑らかさ |
動きの追尾 | 限定的 (一部スマホのAI機能) | 高性能なActiveTrack機能 |
撮影の滑らかさ | 十分だがやや制約あり | 極めて滑らかで映画のような表現 |
利便性 | 常に携帯しているスマホでOK | 追加で携帯が必要 |
定点撮影でも、しっかり顔を追従してくれるアクティブトラック機能がある。
顔を認識して、ジンバルごとカメラが被写体を追従してくれるのだ。
部分的ではあるが、まるで第三者に撮ってもらっているような撮影もできるのである。
360℃パノラマ撮影やスピン撮影、タイムラプスなどのマニアックなものもある。
だが、これらの機能は使う人を選ぶだろう。
個人で撮影する分には、そこまでの機能を使うことはないかもしれない。
携帯性に優れ、撮影欲を刺激する
サイズ感もオズモポケット3の魅力だろう。
携帯性というのは、撮影における生命線のようなものである。
持ち運びにくいと、そもそも撮影しようと思わないからだ。
俺は昔ペンタックスのX-5というデジカメを使っていたことがある。
26倍ズームができる一眼風な見た目をしたデジタルカメラだ。
だが、結局持ち運びが面倒になって撮影しなくなってしまったのだ。
その点、オズモポケット3も持ち運びに便利だ。
カメラ単体なら、スマホと同じくらいのサイズにもなる。
携帯性というのは非常に重要な要素である。
あくまでも動画撮影に特化
確かにオズモポケット3は動画撮影には強い。
だが、よく言えばそれまでなのである。
- 静止画の解像度
- ポートレートモード
- AI処理
こういった写真撮影用途では、俺が使っているピクセル7aに劣っている。
もちろん、完璧なカメラなんてものは存在しない。
最初から使い分ける目的でオズモポケット3は購入しているので、そこに不満はない。
気になった点
ジンバルは360度対応ではない
ジンバルは一見どこまでも追従してくれそうに見える。
だが、実際は終点が決まっている。
つまり、カメラは一回転はできないのである。
左右それぞれが180度ほどをカバーしている仕組みだ。
もっとも、一回転が要求されるようなシーンはなかなか無いので、そこまで問題でもないだろう。
防塵防水機能は無い
オズモポケット3は防水防塵性はないので、雑に扱うことはできない。
あくまで日常生活や街歩き等に限定した使い方が求められる。
- 激しい動きをする
- 車や自転車の走行動画
- 水中での撮影
これらのシーンではアクションカメラ一択である。
有名なところだとゴープロやDJIのアクションシリーズだ。
万能なカメラというのは存在しないので、使い分けることをお勧めする。
ジンバルの操作に慣れが必要
オズモポケット3の特徴でもあるジンバルは確かに便利だ。
極めてブレの少ない綺麗な映像を撮ることができるからだ。
しかし、その操作性には一定の慣れを要求される。
カメラを向けた向きに対して、ジンバルが遅れて追従してくるからだ。
使いこなせばどうってことはない。
だが、スマホカメラの撮影に慣れている人は、最初は違和感を感じることだろう。
望遠機能
オズモポケット3はズーム機能が弱い。
劣化の無いズームができるのは最大2倍までと心もとない。
これはハイエンドスマホはもちろん、ミドルレンジスマホにも負けてしまう。
加えて、スマホには高倍率の望遠レンズを取り付けることもできる。
望遠機能が必要な場面では、別のカメラを用意した方がいいだろう。
まとめ
オズモポケット3について解説してみた。
スマホとは別のカメラが欲しいという人には、一つの選択肢になると思う。
普段使いや街歩きに特化すれば、優秀なカメラと言える。
アクションカメラとうまく差別化ができているのもポイントが高い。