【失敗談】なぜ信じてしまったのか?高額投資ソフト詐欺の教訓

失敗談

価格とパフォーマンスは比例しない。

今回は俺が調子に乗って高額ソフト詐欺にあってしまった体験談を語りたい。

失った額はトータルで150万円ほどだ。

この記事を読んでいる人は、俺のことを馬鹿だと思うかもしれない。

実際、自分でもバカだったと思う。

世の中にはうまい話は確かにあるかもしれない。

だが、それが一般庶民に降りてくることはマズない。

詐欺師に出会うまで

ネットでの友達探しが全ての元凶

俺が詐欺師に出会ったすべての始まりは、ネット上の出会いである。

いわゆる趣味友達を探すアプリで、俺は詐欺師に目をつけられてしまったのだ。

というのも、プロフィールに以下の内容を書いていたからだ。

  • スーパーカーが好き
  • 投資をやっている
  • 住んでいる場所

こういった内容は非常に非常に危険である。

俺は当時一人暮らしを始めたばかりということもあり、友達が欲しかった。

趣味の車や投資で盛り上がれる人が欲しかったのは事実だ。

だが、不特定多数の人が目にするネット上にその情報を載せるのは危険を意味する。

そして、俺はまんまと詐欺師とマッチングすることになる。

詐欺師に目を付けられる

詐欺師に目をつけられた俺は、メッセージをやり取りした後、川崎で食事をすることになった。

俺は横浜に住んでおり、詐欺師は品川に住んでいて、間をとって川崎ということになったのだ。

食事は楽しい雰囲気で進んだが、途中でおかしなことが起きた。

なんと詐欺師が知らない男性を席に招いてもいいかと聞いてきたのだ。

なんでも会社を経営しており、車の知識も幅広いという。

車と投資好きな俺のことだから、間違いなく話も弾むだろうとのことだ。

普通に考えれば、この時点でおかしいことに気づかなくてはいけない。

初対面にもかかわらず、知らない第三者を紹介するなど怪しすぎる。

だが、俺は詐欺師との会話に楽しくなっており、お願いを承諾した。

そして、自称会社経営者を名乗る男性が現れた。

自称会社経営者との会話

できそうなビジネスマンを演出

自称会社経営者は、見るからに成金のビジネスマンという感じだった。

そして、俺が車好きなのを知っていたかのように知識を披露する。

  • 数々のスーパーカーを試乗した体験談
  • 所有する希少なポルシェのモデルの公開
  • 西麻布のディーラーと顔見知りのエピソード
  • 自身が経営する会社の話

俺は話を食い入るように聞いた。

もちろん、これらの話は全て嘘である。

初対面の素性がわからない相手に、自身の資産を示すようなことは普通ならしない。

相手が自分のお金を狙っている可能性があるからだ。

ただ、例外として騙す側の人間は、自分のすごさをアピールするために誇示してくることがある。

その会社経営者の見た目は、見るからに成金という感じだった。

  • ルイ・ヴィトンのビジネスバッグ
  • ロレックスの腕時計
  • モンブランのボールペン

当時も少し違和感はあったのだが、それよりも知的好奇心が勝ってしまった。

そして、後日再び会う約束をして、当日は解散した。

高額投資ソフトの紹介

後日、品川で俺は再び詐欺師と経営者に会った。

投資のやり方を教えてくれるという約束だったからだ。

そして、俺は高額投資ソフトを紹介される。

競馬の予想をするソフトであり、価格はまさかの99万円だ。

「競馬は国営ギャンブルだからつぶれることは無い」

「確率は数字の世界だから、勝率の高いほうにかければ安定した利益をもたらす」

自称経営者はそんなことを言っていた。

普通であれば、この時点でおかしなことは誰もがわかる。

だが、俺は当時完全に自称経営者に心酔していた。

実際、詐欺師というのは人を惹きつける力に長けている人が多い。

「この人についていけば世界が変わるかもしれない」

「このまま今の仕事を続けていても、何も変わらない」

「高額なのは本当に稼げる証なんだ」

その結果、俺は当日にその高額ソフトを購入してしまった。

詐欺師と経営者も、俺のこの馬鹿さかげんには驚いたことだろう。

もちろん、彼らにとっては嬉しい驚きなのだが。

  • しっかり結果が出るまで俺がサポートする
  • セットアップはリモートでこちらが行う
  • クーリングオフ制度もある
  • 今ならノートパソコンもついてくる

これらの言葉も、俺から冷静な判断力を奪うのに一役買った。

問題点だらけの契約書

実は契約書にも問題はたくさんあった。

  • 販売代理店名、住所は未記載
  • 販売担当者は記載されているが、おそらく偽名
  • 俺の住所と免許証のコピーは提出済み

こんなのは契約書でも何でもない。

俺の個人情報と金だけが相手には渡されたという証明書である。

クーリングオフをしようにも、どこに申請しろというのだろうか。

相手の名前、住所、会社がわからない以上どうしようもない。

犯罪者と俺をつなぐのはラインだけであり、それ以外は何もない。

契約書の類は、面倒でも必ず確認した方がいい。

特に大金が絡む際はなおさらだ。

急かしてくるような場合、その場では絶対に契約してはいけない。

必ず、一度家に持って帰って寝かせるべきだ。

冷静な状態で判断ができれば、必ず何かがおかしいとわかるからだ。

高額投資ソフトの実態

実際のスタートまでに一か月以上かかる

もちろん、高額ソフトは問題だらけだった。

まず、俺のパソコンでは馬券のテスト購入が上手くいかなかった。

約100万円も払ったにもかかわらず、あまりにひどい質である。

といっても、これは最初から想定されていたのだろう。

詐欺師たちは「なんとかする」といって、俺のパソコンをリモートで調整する。

知らない犯罪者に自分のパソコンをリモートで動かさせるというのは、とても危険な行為である。

ウイルスの危険、違法な設定等があるからだ。

加えて、自分では解決策がわからないというのが最大の問題だ。

問題が起きた際、仕組みがわからないために犯罪者の言いなりになることを意味するからだ。

そもそも、リモートをしている相手が本当に会った人物なのかどうかもわからない。

利益率が低すぎる

何とかして運用はできるようになったが、その利益率はあまりにひどいものだった。

仕組みは以下の通りだ。

  • 土日に開催される競馬が投資の対象
  • スタート金額を設定し、レースに外れるたびにかける額を倍に増やしていく
  • 土日に一度でも当たったら、次の週まで運用はしない

一度でも当たれば、今までの負け分は取り戻せるという仕組みだ。

負ける回数が増えれば増えるほど、リターンも増えるらしい。

確かに何回かは的中したこともあった。

だが、利益率は数千円程度であった。

これではソフト代の約100万円を回収するのにいったい何年かかるのだろうか。

仮に一回につき1万円儲かったとしても、100回、つまり8年以上はかかってしまう。

冷静になったとき

何度も大負けを繰り返す

しかも、このソフトは普通に何度も外すことがあった。

当たるまで購入を繰り返すのだから、もちろんいつかは当たる。

しかし、外すたびに掛け金は倍増する。

そうなると、設定した掛け金の限度額を超えてしまうのだ。

そうなったばあい、今までの掛け金は全て失うことになる。

俺はこれで5万と15万をそれぞれ失っている。

画面のデータ上だと実感はわかないが、これはかなりの大金である。

そのたびに詐欺師は「取り戻そう」、「今回が特別」などと言い訳をしてきた。

だが、30万円を失った際は、さすがに気が付いた。

「俺は騙されたんだ」と。

薄々気がついてはいたのだが、やはりそれを認めたくはなかった。

そして、俺は詐欺師に「お金に固執しすぎていた」と伝え、運用をやめる旨の連絡をした。

相手からすれば、自分から辞めてくれるなんて最高のカモである。

報復はしない

俺は通報や報復といったことは一切考えなかった。

そもそも、通報をしようにも連絡先が分からない。

唯一の手段であったラインも、ブロックされればそれまでだからだ。

それよりも、俺は身の安全を守ることが第一と考えた。

というのも、こちらの個人情報は全て犯罪者に渡してしまっているからだ。

俺の住所や免許証のコピーだ。

ということは、下手に刺激すると何をしてくるかわからない。

相手は犯罪者なので、法律やルールといったものは効果が無いからだ。

すべては自分の勉強不足

俺はソフト代と競馬代の合わせて150万円を、高い勉強代ととらえた。

相手に報復する時間があるなら、それを今後の将来のために使った方がいい。

今回の原因は、全て俺の勉強不足が招いた結果だ。

相手を責めるのは簡単だが、それでは何の成長もしない。

世の中において、時として負けるというのは騙されるということを意味する。

しかし、それは自分が対策をすれば防げるはずだったことである。

俺たちは騙されないためにも、常に勉強をし続けなくてはいけない。

まとめ

俺が騙された高額ソフト詐欺について語ってみた。

結局、全ての原因は冷静に判断できなかったことにたどり着く。

世の中にうまい話というのは存在はするかもしれない。

だが、それを他人に教えることは絶対にないと断言できる。

一般人に降りてくることなど、まずないだろう。

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