自分で言うのもなんだが、俺はアイロンがけが得意である。
自衛隊時代に散々やったので、やめた今でも体が覚えている。
だが、一方でアイロンがけは時間の無駄と思う気持ちもある。
今回は俺のアイロンがけに対する気持ちを語りたい。
結論から言えば、アイロンがけは特別なイベント時のみするものである。
毎日やる必要性は無い。
その時間を別のことに活用した方が、はるかに有意義である。
俺のアイロンがけ歴
自衛隊での修行
俺はもともとアイロンをかける習慣は無かった。
だが、自衛隊に入隊したことで、状況は変わった。
作業服や常装(制服)にアイロンをかけないと、腕立て伏せになるからだ。
自衛官には”品位を保つ義務”というものが存在するのだ。
- 折り目の位置
- 皴を無くす
- 色落ちを防ぐあて布
- 霧吹き、キーピング、アイロングローブの使い方
時間が限られた中で、いかに素早く綺麗な状態を作り出せるか研究したのはいい思い出だ。
といっても、一度慣れてしまえば全く難しくはない。
点検される個所というのは決まっているので、そこだけを要領よくやればいいのである。
アイロンがけは、とくに教育隊や術科学校等の教育課程では厳しい。
課業整列前での点検は日常茶飯事だった。
部隊では緩いところもあるが、これは職場や人によるとしかいいようがない。
いずれにせよ、俺のアイロンがけ技術は自衛隊で相当鍛えられた。
その習慣は、退官して民間企業で働き始めた時も続いた。
ノンアイロンという便利な服
民間企業で勤務しだしても、俺はアイロンがけを継続した。
使っていたのはパナソニックのNI-WL408というコードレスアイロンだ。
だが、どうも職場では毎日アイロンをかけている人はいなかった。
多くの人がノンアイロンシャツを使っていたのである。
「アイロンをかける時間があるなら、少しでも仕事のことを学んだほうがいい」
そんな感じの雰囲気だった。
俺も試しに、パーフェクトスーツファクトリーでアイシャツというアイテムを購入してみた。
いわゆるストレッチ素材でできたノンアイロンシャツで、着心地は快適そのものだ。
ポリエステル100%を使用しており、まるでジャージのような感じだ。
ユニクロが販売しているノンアイロンシャツは、コットン100%である。
ポリエステルと比較して、自然な見た目と上品な印象を相手に与えやすい。
特徴 | ポリエステル100% | コットン100% |
---|---|---|
風合い | 人工的 | 自然な肌触り、通気性良好 |
シワになりにくさ | 非常にシワになりにくい | シワになりやすい |
通気性 | 通気性は比較的低い | 通気性が良く、暑い季節に快適 |
乾きやすさ | 非常に速乾性が高い | 乾きにくく、時間がかかる |
耐久性 | 摩擦や圧力に強く、長持ち | 摩擦に弱い |
肌触り | 少し硬く感じることがある | 柔らかく、肌に優しい |
アイロンがけの必要性 | 基本的に不要 | 軽いアイロンがけが必要 |
色落ちの可能性 | 色が長持ちしやすい | 色落ちや色褪せのリスクがある |
価格 | 比較的安価 | 高価格になりやすい場合がある |
これなら忙しい社会人にもピッタリで、時短にもつながる。
本番用の服もストックする
俺はノンアイロンシャツを購入してから、毎日アイロンがけはしなくなった。
これは非常に嬉しいことである。
といっても、特別な日用にプレスされたシャツはストックしていた。
ちなみに、自衛隊でもノンアイロンの衣服というのは存在する。
これは税金で支給される官品ではなく、個人で購入する私物である。
海自の場合、創業110年以上の宮地洋服店というところが扱っている。
作業服や制服によく似た衣服があるのだ。
私物であるので、退官後はそのまま持って帰ることもできる。
ただ、使い道はマニアに売る以外はほぼ無いので、俺は捨てた。
アイロンがけは必要なのか?
ノンアイロンシャツの問題点
確かにノンアイロンシャツは時短の意味では便利だ。
着心地もまるでジャージのような快適さがある。
楽な服を着たいのであれば、ノンアイロンは最適な選択になるだろう。
ただし、素材感には限界がある。
どうしてもストレッチ素材特有のくたびれた感が出てしまうのだ。
大切な取引先と対面で関わるような場面では、あまりお勧めはできない。
会社の顔となる場面では、アイロンがけされた服のほうが好ましい。
社内での日常業務程度では、ノンアイロンでも構わないだろう。
相手への敬意を示す
アイロンごときと思うかもしれないが、アイロンをかけてマイナスになることは無い。
アイロンをかけなかったら、マイナスになることはあるが。
結局のところ、外見というのは”相手のためにどれだけ労力と時間を使えるか”なのである。
つまり自分を磨けるのかということだ。
- 髪型
- 肌や歯並び
- 服装
- 持ち物
- 体臭
こういったものはべつにお金や時間をかけなくても構わない。
極端な話、人と会わないのであればやる必要は無いだろう。
だが、労力や時間をかけたほうが魅力的になるのは間違いない。
そして、魅力があればあるほど、成功の確率は上がる。
べつにノンアイロンをやめろとは言わない。
だが、大切なシーンがあるときは、アイロンがしっかりかかった服をお勧めする。
アイロンをかけるだけで印象が上がるなら、安いものだと俺は考える。
その他の選択肢
時間が無いならスチーマーを使う
もしどうしても忙しいようであれば、平日は衣類スチーマーだけを使うのも手である。
アイロン台を使わず、ハンガーにかけたまま皴だけを無くすアイテムである。
ジャケットやフリル等の立体的なアイテムであれば、むしろこちらが適している。
蒸気で脱臭や除菌もできるので、清潔にもなれる。
アイロン機能を兼ね備えたタイプも存在する。
ただ、俺はアイロンとスチーマーは分けて使うのを推奨する。
お互いに特徴が全然違うからである。
なお、スチーマーを使う際には衣服の素材に気を付けてほしい。
素材によってあてる時間や距離を調整する必要があるからだ。
いくら皴がとれるからといってガンガン使えば、色落ちやテカリも招きかねない。
とくに黒やネイビーといった濃い色だと悲惨だ。
ドラム式洗濯乾燥機
シワ軽減やスチーム機能を備えたドラム式洗濯乾燥機も有効である。
普通の縦回転洗濯機と違い、ドラム式は横回転をする。
つまり、衣類同士が絡まりにくく、しわができにくいのだ。
もちろん、メリットばかりではない。
ドラム式洗濯機は導入コストや電気代が高くなる。
だが、洗濯物を干す手間やアイロンがけのことを考えれば、割に会っていると俺は思う。
まとめ
アイロンがけとノンアイロンシャツについて語ってみた。
俺は普段使いはノンアイロンシャツでもいいと思う。
ただ、特別なイベントの時は、プレスのかかったシャツを着たほうがいい。
その方が自身も持てるし、相手への敬意にもなるからだ。
どうしても忙しいのであれば、スチーマーやドラム式洗濯乾燥機もありである。